2019/12/21

【弁護士監修】残業代未払いの相談先と相談の流れ

執筆者 編集部
残業代関連

残業代がきちんと支払われていなかったり、サービス残業を強制されたりして困っている人も多いのではないでしょうか。未払いの残業代を請求したいと思っても、どうすればいいのか分からない人も少なくないでしょう。
そんなときは、1人で悩まないで早めに相談することがおすすめです。この記事では、残業代未払いの問題をどこに相談すれば良いのか、また相談後の流れについて解説していきます。
 

【監修】鎧橋総合法律事務所 早野述久 弁護士(第一東京弁護士会)

監修者プロフィール
・株式会社日本リーガルネットワーク取締役
監修者執筆歴
・ケーススタディで学ぶ債権法改正、株主代表訴訟とD&O保険ほか

1. 残業代未払いの相談先とは?

残業代未払いの問題を相談するには、労働問題を専門的に扱っているところに相談する必要があります。ところが、労働問題の専門機関や専門家にもさまざまな種類があって、どこに相談すれば良いのか分からない人もいることでしょう。どこに相談するかによって、何をしてくれるのかは異なります。まずは、相談先としてどんなところがあるのかをみてみましょう。

1-1. 残業代未払いの相談を専門とする弁護士

弁護士に相談すればアドバイスをもらうことができますが、さらに依頼すれば全てを代行してもらえます。
未払い残業代を請求するために必要な証拠の保全手続から会社との交渉、労働審判、裁判まで弁護士が代理人として代わりにやってくれるのです。
一般の人だと計算ミスや勘違いなどによって請求する未払い残業代の金額に間違いが生じることも多いですが、弁護士なら正確に請求できます。また、間違いが発生したとしても修正して請求手続を進める方法を知っているので安心です。さらに、残業代請求をするのに必要な証拠なども適切に整理して、活用してくれます。
ただし、労働問題を普段扱っていない弁護士だと残業代未払いの問題にあまり詳しくない場合もあるので、労働問題が得意な弁護士に相談するのが重要です。

1-2. 住んでいる地域の労働基準監督署

労働基準監督署では、あらゆる労働問題に関する相談を受け付けており、残業代未払いの問題も相談できます。
相談した結果、労働関係法令に違反する事実が判明すれば、会社に対して指導や是正勧告を出してもらえることがあります。
ただし、指導や是正勧告には強制力がないため、それを無視する会社も多いのが現状です。労働基準監督署は各企業や事業者が労働関係法令を守っているかどうかを監視する機関であり、未払い残業代を回収してくれるわけではありません。
そのため、会社が無視するような場合は他のところに相談する必要があります。

1-3. 労務問題の専門家である社会保険労務士

社会保険労務士は弁護士と同様に労働問題のスペシャリストで、残業代未払いの問題についても詳しく、解決するためのさまざまなノウハウも持っています。
ただし、社会保険労務士は労働審判や裁判で代理人になることはできないので、社会保険労務士に労働審判や裁判の依頼をすることはできません。
もっとも、会社との話し合いがまとまらない場合に、裁判を起こすのではなく、労働基準監督署が行う「個別労働紛争のあっせん」によって解決できるというケースもあります。未払い残業代を満額回収することは難しいですが、裁判よりも簡単な手続で、早期に安い費用で解決できる方法の一つです。
また、あっせん手続の申込は自分でもできますが、特別な認定を受けた「特定社会保険労務士」なら代理人としてあっせん手続を行うことができますので、特定社会保険労務士に相談した上、希望するのであればあっせん手続を依頼すると良いでしょう。
ただし、労働審判や裁判とは異なり、労働基準監督署が行う「個別労働紛争のあっせん」では、会社が残業代の支払いを拒否する場合には、支払いを命令することはできないので注意が必要です。

1-4. 残業代未払いの相談を聞いてくれるサポートセンター

純粋な公的機関以外にも、残業代未払いの相談を聞いてくれるさまざまなサポートセンターやホットラインがあります。代表的なところとしては、厚生労働省管轄の「労働条件相談ほっとライン」やNPO法人が運営する「残業代請求サポートセンター」などです。
これらの機関は無料で気軽に利用できて、さまざまな悩みを聞いてくれますが、対応としては助言やアドバイスをしてくれるだけです。未払い残業代の回収について会社と交渉してくれるわけではありません。
しかし、必要に応じて専門機関の紹介もしてくれるので、入り口として相談してみるのも良いでしょう。

2. 残業代未払いを主張できる主なケース

いざ未払い残業代を請求しようと思っても、どんなケースで残業代が請求できるのかについては、法律や判例で決まっていますが、一般の人には分かりにくいことも多いです。
また、多くの人が「残業代は出ない」と思い込んでいるケースの中にも、実は残業代が請求できる場合が少なくありません。そこで、残業代を請求できる主なケースをみてみましょう。

2-1. タイムカードを押させた後にさらに業務を続けている

会社が残業代を抑制する目的や、外面上の残業時間を少なくするために、先にタイムカードを押させた後に、さらに業務を続けさせるケースがあります。
また、社員の方から、業務が所定時間内に終わらないため残業を希望したのに対して、残業するのは良いがタイムカードを先に押させるというケースもあります。
どちらのケースでも実際に働いた時間分の残業代を請求できますが、しかし請求するには、それを証明しなければならないという問題があります。
裁判例では、タイムカードよりも客観的で合理的な証拠がある場合は、そちらによって実際の残業時間が認められています。
例えば、業務用のパソコンのログイン・ログアウト時間や社員IDカードによる入出館履歴、業務日誌に記載された就業時間などが有力な証拠となります。

2-2. いくら残業しても残業代が出ないと言われた場合

みなし労働時間制で働いている場合や、固定残業代が支払われている場合、いくら残業しても所定の給与以外に残業代は出ないと会社から言われるケースがあります。

2-2-1. 裁量労働制、事業場外みなし労働制について

残業代は実際の労働時間に基づいて計算されるのが一般的ですが、例外的に実際の労働時間ではなく、みなし労働時間に基づいて計算される場合もあります。
以下では、労働時間のみなし制度である(1)裁量労働制と、(2)事業場外みなし労働時間制の2つの制度について説明します。
これらの制度は正しく理解されていないことが多く、会社から「みなし労働制」だからと言われていても、実際には法律に違反していて、無効であることがとても多いので、まずは有効性を確認することが重要です。

(1)裁量労働のみなし労働時間制

裁量労働のみなし労働時間制とは、法令で決められた特定の業務に従事する場合で、かつ所定の手続が事前になされている場合には、実際の労働時間にかかわらず、その手続で定められた時間を労働時間とみなす制度です。業務の性質上、業務遂行の手段や方法などを大幅に労働者の裁量にゆだねる必要がある場合に用いられます。具体的には次の①または②の場合のみです。

①専門業務型裁量労働制
②企画業務型裁量労働制
※詳細はこちら(ザンレコ 残業代Q&A ”会社からは「裁量労働制だから、残業代は出ない」と説明されているのですが、本当に残業代を貰えないのでしょうか?”)

上記①または②に当てはまらない場合、裁量労働制は無効となり適用されません。

(2)事業場外みなし労働時間制

事業場外みなし労働時間制とは、事業場外で働いたとき、労働時間を計算することが難しい場合には所定労働時間分だけ働いたものとみなすという制度です。上記の裁量労働制の場合と異なり、業務の性質上労働時間が計算しがたいというよりも、事業場を離れて仕事をすることによって労働時間の計算が難しくなる場合に用いられます。
この制度では、たとえば所定労働時間が8時間の場合、実際に働いたのは7時間であっても8時間分働いたものとして賃金が支払われます。逆に、実際には9時間働いていたとしても、所定労働時間が8時間であれば8時間分の賃金しか支払われません。
ただし、その業務の遂行のためには所定労働時間を越えて働くことが通常必要となる場合には、原則として、その業務の遂行に通常必要とされる時間分の労働をしたものとみなされます。
しかし、スマートフォンやインターネットが普及した現代では、無効とされるケースが多い制度となっています。事業場外で働いていても会社と連絡をとることが非常に容易になっており労働時間の計算が難しくないためです。
まずは自分に適用されている事業場外みなし労働時間制が有効かどうかを確認することが非常に大切です。
さらに、こういったケースはあまりみられないものの、みなし労働時間が法定労働時間を超えている場合にはもちろん超過分の残業代を請求することができます。

2-2-2. 固定残業代について

固定残業代とは、「1ヶ月あたり○○時間分、○○円」という形で残業代として固定金額を基本給に含めて、又は基本給とは別の手当として支払う給与形態です。
固定残業代が支払われている場合は、所定の残業時間に満たなくても固定金額の残業代をもらえます。所定の残業時間を超えて残業した場合は、超えた分について別途、残業代を請求できます。

2-3. 残業時間の端数を切り捨てて計算している場合

残業時間を1日単位で管理するために、15分単位や30分単位で残業時間を切り捨てている会社が多くあります。30分単位で切り捨てられると、50分残業をしてもそのうちの20分はサービス残業となってしまうのです。
しかし、このような端数処理は労働基準法違反になります。
給与が1ヶ月単位で計算されているのなら、残業代も1ヶ月単位で計算するのが原則です。1ヶ月の残業時間を通算して、30分未満は切り捨て、30分以上は1時間に切り上げることは旧労働省の通達により認められています。
会社が1日あたり15分単位や30分単位で切り捨てている場合は、毎日分単位で残業時間を記録しておけば、切り捨てられた分の残業代を請求することができます。

2-4. 管理職になっているが平社員と変わらない場合(名ばかり管理職)

管理職のうち法律上の「管理監督者」にあたる方に残業代が出ないことは労働基準法でも認められていることですが、「管理監督者」にあたらない「名ばかり管理職」に残業代を支払わないことは違法です。
労働基準法にいう「管理監督者」とは、事業経営・労務管理上、経営者と一体の立場にある者で、労働時間管理を受けておらず出退勤時間も自由で、その地位にふさわしい水準の給与を受けている人のことです。
「名ばかり管理職」は、管理職の肩書きは付いているものの、業務については経営者の指揮命令を受け、出退勤時間も決められており、給与額もわずかな役職手当が出ているだけで、実質は平社員と変わりません。
実質が平社員と同じであれば、労働基準法にいう「管理監督者」には該当しません。したがって、法定労働時間を超えて働いた分は残業代を請求することができます。

3. 未払い分の残業代を計算する方法

未払い分の残業代を請求するためには、その金額を正確に計算しておかなければなりません。大まかな計算で請求すると、会社にうやむやにされてしまう恐れもあります。
残業代を計算するためには、その基となる証拠も必要です。実際に計算するときには1時間当たりの賃金や割増率も割り出す必要があります。順に解説していきます。

3-1. 残業代の計算方法

残業代の計算式は、以下の通りです。

「1時間当たりの賃金」×「残業時間」×(1+「割増率」)

計算式だけ見ると単純ですが、残業には「法定時間外労働」と「法内残業」の2種類があることに注意が必要です。
法定時間外労働とは、労働基準法で定められている労働時間(原則として1日8時間、週40時間)を超えて働くことをいいます。
法内残業とは、法定労働時間内で、会社の所定労働時間を超えて働いた残業のことです。

この2つのうち法内残業については、「割増率」は0なので、「1時間当たりの賃金」×「残業時間」が残業代になります。
他方、「法定時間外労働」については、「1時間当たりの賃金」×「残業時間」×(1+「割増率」)になるので、法内残業より高い単価の残業代を払ってもらえます。

3-2. 計算に必要な数値

残業代を正確に計算するためには、上記の計算式の3つの要素について、それぞれ正確な数値を割り出す必要があります。ここではまず、「1時間当たりの賃金」と「割増率」について解説します。

3-2-1. 1時間当たりの賃金

日給制の場合は、原則として、日給の金額を1日の所定労働時間数で割ります。
月給制の場合は、基本給(と一部の手当)の金額を1ヶ月あたりの所定労働時間数で割ります。1ヶ月あたりの所定労働時間数は特定の月で計算するとバラツキが生じるため、以下のように年間を通した計算式で算出します。

(365日(閏年は366日)-年間の所定休日数)×1日の所定労働時間数÷12

3-2-2. 割増率

法律で定められた割増率は、以下の表のとおりです。就業規則や雇用契約書で以下の割増率より高い割増率が定めてある場合は、そちらで計算しましょう。

種類 割増率
時間外労働 25%
時間外労働(月60時間を超える分)※ 50%
深夜労働 25%
休日労働 35%
時間外労働+深夜労働 50%
休日労働+深夜労働 60%

※ ただし、中小企業では月60時間を超える分についての+25%の割増賃金の支払は2023年4月までは猶予されています。

3-3. 残業時間数を計算するのに必要な物

残業時間数は、客観的な記録に基づいて計算する必要があります。客観的な記録は会社に残業代を請求する際に証拠として必要になるので、計算する前に集めておきましょう。

残業時間数の証拠になるものとしては、一般的には、下記のようなものがあります。
・タイムカードや出勤簿などの勤怠記録
・業務日報
・業務用パソコンのログイン・ログオフの履歴
・業務上のメールの送信歴
・社員IDカードによる入出館履歴
・交通IDカードによる電車やバスの履歴
・手帳、日記(就業時間を継続的に記録してあり、他の証拠との一致などにより信用性が高いと認められる場合や、会社が従業員の労働時間を管理しておらず、他の証拠がない場合などには、有効)

3-4. 未払い残業代の計算シミュレーション

それでは、「月収20万、週に20時間」の未払い残業時間があるケースで残業代を計算してみましょう。

まず、1時間あたりの賃金を求めますが、その前提として1ヶ月あたりの所定労働時間数を割り出します。1日の所定労働時間が8時間、年間休日数が120日だとすると、次の計算式により163.3時間となります。
(365日-120日)×8時間÷12ヶ月=163.3時間

基本給が20万円で、それ以外の手当は特にないものとすると、1時間あたりの賃金は1,224.7円となります。
20万円÷163.3時間=1,224.7円

残業時間は証拠に基づいて計算するのですが、ここでは週20時間を前提として、1日あたり4時間、1ヶ月21日と仮定して月間84時間で計算します。
割増率は、深夜労働・休日労働がなかったとすれば、60時間までが25%、残りの24時間が50%となります。これを1時間あたりの賃金にかけます。

1,224.7円×60時間×125%=91,852円・・・①
1,224.7円×24時間×150%=44,089円・・・②
①+②=135,491円

このケースで請求できる1ヶ月分の未払い残業代は、135,491円となります。

4. 未払い残業代を請求する場合の流れ

未払い残業代を請求する場合は、準備をしっかりしておく必要があります。証拠を集め、残業代を正確に計算して初めて、実際に請求することになります。
また、実際に請求した後も、自分では手に負えない場合は専門家に相談したり依頼したりすることも必要になってきます。では、未払い残業代を請求する場合の流れをみていきましょう。

4-1. 弁護士に相談

未払い残業代を請求したいと思ったら、できれば早めに弁護士に相談することをおすすめします。早めに相談することで、どんな証拠が必要になるのか、証拠の集め方、正しい残業代の計算方法なども教えてもらうことができます。
ただし、労働問題が得意な弁護士に相談しないと、適切に進められない場合があるので注意が必要です。

4-2. 証拠を集める

まずは残業代未払いを証明できる証拠を集めましょう。証拠がなければ、こちらが主張する未払い残業代を会社に否認されたときに反論することができませんし、労働審判や裁判を起こしても勝つことはできません。
残業時間数を証明するために必要な証拠については前述しましたが、他にも必要なものがあります。残業代の計算根拠として雇用契約書や就業規則のコピー、残業代が支払われていないことの証拠として給与明細などが必要です。有効な証拠が集まらない場合は、弁護士に相談して他の証拠の集め方を教えてもらいましょう。

4-3. 残業代の計算方法

残業代の基本的な計算方法は前述のとおりですが、計算した残業代以外にも会社に請求できるものがあります。

・遅延損害金(遅延利息)
残業代未払いというのは、支払われるべきものが支払われていない状態なので、債務不履行に該当します。そのため、給料日の翌日から(退職までは)年利6%の割合で遅延損害金を請求できます。
また、在職中ではなく退職後に未払いの残業代を請求する場合には、退職後は年利14.6%の割合で遅延利息を請求できます。

・付加金
付加金とは、残業代未払いが悪質なケースで裁判所が命じることがある制裁金のようなもので、未払い残業代と同等の金額を請求することができます。つまり、計算した未払い残業代の2倍の金額を請求できるのです。
付加金が実際に支払われるケースは少ないですが、請求額をつり上げることによって、本来の未払い残業代だけでも自主的に支払うことを会社に促す効果があります。

4-4. 会社との交渉

請求する準備が整ったら、実際に会社に対して未払い残業代の支払いを請求しましょう。
いきなり労働審判や裁判をすることもできますが、まずは穏便に、早期解決を目指して会社と交渉するのがおすすめです。
交渉を始めるときには、会社宛に内容証明郵便を送りましょう。残業代の請求権は2年で消滅時効にかかりますが、請求を行うと時効が一旦停止し、それから6か月以内に労働審判や裁判などを起こせば時効がリセットされます。内容証明郵便を送ることで請求したことの証拠を残すことができます。時効を一旦停止して、あとはじっくり交渉すれば良いのです。
弁護士に依頼して交渉してもらえば、この交渉だけで残業代を払ってもらえるケースも多くあります。

4-5. 労働審判

労働審判とは、簡単にいうと、調停と裁判の中間のような労働事件専門の手続です。原則として3回以内の審理で、期間としてはほとんどの場合3ヶ月以内で終了します。早期の解決を望む場合に向いています。
労働審判は、労働訴訟のように白黒を付けるものでは必ずしもありません。審判官(裁判官)1人と労働問題に関する見識が高い労働審判員2人で構成される労働審判委員会の主導で、適宜話し合いも交えながら早期の柔軟な解決を図る手続となっています。
ほとんどのケースでは、先ほどの交渉やこの労働審判で残業代を払ってもらえます。労働審判の結果に不服がある当事者は、異議を申し立てることができます。異議を申し立てると、自動的に労働訴訟に移行します。

4-6. 労働訴訟

労働訴訟というのは、通常の訴訟手続で労働問題を審理することです。未払い残業代を請求する場合は、まず労働審判を申し立てることもできますし、いきなり労働訴訟をすることもできます。
労働訴訟では、概ね月に1回のペースで期日が指定されます。期日の進行に応じて、自分と会社側が交互に主張や主張を裏付ける証拠を提出し合っていきます。主張と証拠が出そろったところで証人尋問や本人尋問を行い、判決言い渡しに至ります。途中で話し合いによって和解することもできます。
労働訴訟で勝訴すれば、未払い残業代の満額はもちろん、遅延損害金(遅延利息)、場合によっては付加金まで回収することも可能です。
ただし、勝訴するためには自分の主張を証明できる証拠がそろってなければなりません。

4-7. 労働基準監督署への申告

なお、会社と交渉しても自主的に支払ってくれない場合、労働審判や訴訟以外に、無料で利用できる方法として、先述した労働基準監督署への申告があります。労働基準監督署から指導や是正勧告が出れば、未払い残業代を支払う会社も少なくはありません。
しかし、労働基準監督署は人手不足で多忙なので、すぐに動いてくれない場合も多いのが現状です。労働基準監督署へ申告しても功を奏さない場合は、結局、労働審判や裁判手続を利用する必要があります。

5. まとめ

残業代未払いの相談先と相談の流れについて、ポイントをまとめてみましょう。

・残業代未払いの相談先はいろいろあるが、アドバイスだけの機関もある
・残業が出ないと思っているケースでも実は残業代が請求できる場合はある
・未払い残業代を請求するためには証拠が必要
・残業代は正確に計算しなければならない
・弁護士に依頼すれば、交渉や労働審判で残業代を払ってもらえるケースがほとんど

会社と交渉する際にも、弁護士に依頼すれば代理人として代わりに交渉してくれるので、自分で対応する必要はありませんし、残業代を払ってもらえる確率も払ってもらえる金額もぐんと上がります。また、労働審判や裁判を行う場合は、弁護士に依頼しなければ実際のところ難しいでしょう。

ただし弁護士に依頼する場合、残業代請求の成功/不成功にかかわらず、最初に依頼するための着手金が必要な場合が多々あります。残業代請求が通るか分からない中で、弁護士に数十万円を最初に渡すのは抵抗がある方も多いかもしれません。

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