2018/05/15

残業代請求を弁護士に相談・依頼する意味や費用について~自分で請求するより高額が貰える?しかも簡単で費用は安い?~(弁護士が監修)

執筆者 編集部
残業代関連

残業代の未払い(サービス残業)によって悩まされている方は、きっと多いのではないでしょうか。

しかし、悩まされている方が大勢いるのに対して、やり方がわからなかったり、面倒くさそうといったイメージからか、実際に残業代を請求する方は少ないと感じます。そこで、この記事では、過去に自分がしたサービス残業の分の残業代請求をしたいけれど、どうしたらいいのかわからない、あるいは残業代請求は面倒くさそうだと思ってしていないという方に向けて、そのやり方と簡単さについて伝えていきたいと思います。

1. 弁護士に依頼する

まず、未払いの残業代請求をするにあたって手っ取り早く、簡単な方法は弁護士に依頼することです。なぜ、弁護士に依頼するのがいいのかというと、理由は下記3つのようなことが挙げられます。

1 払ってもらえる金額が高くなる

弁護士は法律の専門家なので、あなたがサービス残業してきた分の残業代を正しく計算し、的確に法的主張や証拠の提示ができます。また、弁護士をつけることで、会社は「断ったら訴訟になるかもしれない」と考えるため、会社に舐められることがなくなります。(実際に訴訟になることはほとんどありません。)

2 短期間で払ってもらえる

弁護士をつけることで、残業代請求を会社に放置される可能性がぐっと低くなります。また、放置された場合でも労働審判等により残業代を払ってもらうことができます。

残業代請求は、会社との示談が成立すれば、1~2か月程度で解決しますし、示談で解決しない場合であっても、ほとんどのケースは労働審判によって3か月程度で解決します。

3 交渉や書面作成の手間がかからない

あなたが、会社と交渉したり書面を作ったりする必要がなくなります。残業代請求は、弁護士に依頼したら、あとは弁護士に任せておけば簡単に解決するケースがほとんどです。

他方、弁護士に依頼すると弁護士報酬がかかるというデメリットがあります。もっとも、通常、弁護士報酬は取得した残業代の25~30%程度なので、①の払って貰える残業代の増額分のほうが多い場合がほとんどでしょう。(依頼者の不安軽減のため、完全成功報酬で残業代請求をやってくれる弁護士もいます。)

少々弁護士費用が発生するというデメリットは記載しましたが、その他の利点を考えると、やはり弁護士に依頼するのは良い選択だといえるでしょう。

(編集部注:自分も残業代を請求したい!と思ったら、残業代・解雇弁護士サーチでお近くの弁護士に相談してみよう!)

2. 弁護士への相談の流れ

1で弁護士に依頼することのメリットを書きましたが、弁護士にどうやって依頼をするのか、また、その際に何を持っていけばいいのか等、わからない方もいらっしゃるかと思いますので、そのあたりに関してここからご説明していきます。

1 電話・メールで相談日時を予約

まずは、残業代請求を取り扱っている法律事務所に連絡して、相談日時を予約しましょう。残業代請求を取り扱っている弁護士を探すには、「残業代・解雇弁護士サーチ」がおすすめです。労働問題に強い弁護士をご紹介しています。「残業代・解雇弁護士サーチ」に載っている弁護士は、いきなりの連絡もきっと歓迎してくれるでしょう。

2 法律事務所で弁護士に法律相談

あなたの状況に合わせて、今後の方針について弁護士からアドバイスがもらえます。法律相談の際の持ち物は、通常はあなたの手元にある資料と印鑑(認印)だけでOKです。

※雇用契約、就業規則、給与明細、残業時間の証拠などがあると有益ですが、揃っていなくとも問題ありません。(持ち物については、相談日時を予約する際に弁護士にご確認ください。)

3 その弁護士に依頼したい場合には、正式に依頼

弁護士のアドバイスを聞いて依頼したいと思った場合、その場で委任状に署名・捺印して依頼することができます。また、依頼するかどうか少し考えたいという場合は、その場では依頼せずに、後日に依頼することももちろん可能です。安心して相談に行きましょう。

※弁護士報酬については、その場で弁護士が説明してくれるでしょう。

※法律相談に行ったからといって、必ずしも依頼しなければならないといったものではありません。安心して相談に行きましょう。

3. 弁護士への依頼にかかる費用

弁護士に払う料金は、主に、①相談料(法律相談をした際に支払う料金)、②着手金(弁護士に依頼に着手してもらうためにあらかじめ支払う料金。初期費用のようなもの)、③報酬金(依頼が完了した後に支払う料金)の3つです。報酬金には、成功報酬のみの場合と、定額+成功報酬の場合があります。

※①~③の他に、案件のために使った実費(郵便費や裁判所に支払う費用など)も依頼者の負担となるのが一般的です。

①法律相談の料金は30分5000円以下が一般的ですが、残業代・解雇弁護士サーチ(「ザンレコ」)に載っている弁護士には、1回目の法律相談は無料にしている先生もいます。

弁護士に依頼した場合、②着手金(初期費用は請求する残業代の8%以下が一般的で、③報酬金(成功報酬)は支払われた残業代の16%以下が一般的です。

また、弁護士によっては成功報酬を高めにもらう代わりに着手金(初期費用)を安くしたり、完全成功報酬にしたりして、依頼者の方が頼みやすくしている先生もいます。これらの料金の具体的な金額は弁護士によって異なるので、「残業代・解雇弁護士サーチ」をご利用の際は、各弁護士の詳細ページを見るか、あるいは電話や法律相談の際に弁護士に確認しましょう。

ここまで、弁護士費用について触れてきましたが、費用の負担が大きい小さいかのみで依頼する弁護士を決めるのではなく、法律相談をしてみて、信頼できると感じた弁護士に依頼をするのが一番だと思います。

あとは、以下のようなことを考慮すると、よりいいでしょう。

・今後の方針に関して、きちんと説明してくれるか、希望を聞いてくれるか
・あなたの質問に対して、納得できる回答をしてくれるか
・弁護士費用について説明してくれるか、依頼について契約書を作ってくれるか
・残業代請求に関する過去の経験

(編集部注:いつかは残業代を請求したいけど、まずは労働時間の証拠が残したい!という方には、労働時間の証拠が残せる無料のスマートフォンアプリ「ザンレコ」がお勧めです!)

4. まとめ

ここまで、1~3で未払いの残業代請求のプロセスについて書かせていただきましたが、少しでもご理解いただけたでしょうか?

残業代請求は、弁護士に頼めば簡単に、より大きな金額をはやく払ってもらうことが出来ること、②弁護士費用は、獲得した残業代の25%前後で収まるため、獲得した残業代の75%程度は依頼者の手元に残ること、③法律相談は気軽に申込みすることができることがこの記事のポイントになります。

また、残業代の請求はいつまでも出来るわけではありません。残業代請求の期限は過去2年間です。ですから、上記の点をしっかり理解し、迷っている方、過去のサービス残業に納得がいかないとお考えの方は是非お早めに弁護士に相談しましょう。

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サービス残業をしているけど、タイムカードなどの労働時間の証拠がない。そんな方にお勧めなのが、スマートフォンにインストールしておくだけで、労働時間の証拠が残せる無料のアプリザンレコです。いつかは残業代を請求したいという方は、ザンレコで証拠を残しておけば、退職後などに残業代を請求できます。ザンレコでは、残業代の推計も可能です。
また、残業代を今すぐ請求したいという方は、残業代・解雇弁護士サーチで、労働問題を扱っている弁護士を検索できます。

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