2020/12/23

【弁護士監修】残業代請求を弁護士に頼んだ場合の成功報酬および依頼のポイントは?

執筆者 編集部
残業代関連

「残業代請求を弁護士に頼みたいけれど成功報酬は高いの?」
と考える方もいることでしょう。
弁護士の費用相場は、着手金が20万円~40万円、成功報酬は獲得額の16~20%くらいが一般的です。ただし、弁護士費用は事務所によって異なるため、依頼の前によく確認することが重要です。
この記事では、残業代請求の弁護士費用相場、および弁護士に依頼する際のポイントをご紹介します。

【監修】鎧橋総合法律事務所 早野述久 弁護士(第一東京弁護士会)

監修者プロフィール
・株式会社日本リーガルネットワーク取締役
監修者執筆歴
・ケーススタディで学ぶ債権法改正、株主代表訴訟とD&O保険ほか

1. 弁護士の成功報酬など残業代請求の費用相場は80万円~100万円

最初に、残業代請求にかかる弁護士の成功報酬などの費用相場をざっくりいえば、
・着手金 20万円~40万円
・成功報酬 獲得金額の16~20%
くらいです。したがって、たとえば「300万円」の残業代を取り戻せたとすれば、
「68万円~100万円」(税別)
くらいが相場ということになります。
ただし、この金額は弁護士事務所によって異なります。以下、残業代請求のための弁護士費用を詳しく見ていきます。

2. 弁護士費用の種類と相場

成功報酬など残業代請求にかかる弁護士費用の種類と相場は以下のようになります。

2-1. 相談料:0円~1万円

相談料は、最初に弁護士と相談するための費用です。相談では、弁護士に自分で集めた証拠を見せ、残業の状況を説明したうえで、取り戻せる残業代の目安やかかる弁護士費用の見積もり、残業代請求の流れなどを確認します。
相談料の費用相場は、
「1時間あたり5,000円~1万円」
です。ただし、相談料を無料としている弁護士事務所も多くあります。

2-2. 着手金:0円~40万円

着手金は、弁護士に正式依頼するときに最初にかかる費用で、弁護士が残業代請求の活動を行っていくためのものです。着手金は、たとえ残業代が取り戻せなかった場合でも返還されることはありません。
着手金は請求額に応じて定めることが多いですが、おおよその費用相場は、
「20万円~40万円」
です。ただし、着手金は0円で、費用は成功報酬のみとしている弁護士事務所もあります。

2-3. 成功報酬:獲得金額の16%~30%

成功報酬は、残業代が無事に取り戻せた場合に、取り戻せた金額に応じてかかる費用です。
獲得金額に対する割合の相場は、
「16%~30%」
です。
着手金を無料としている、あるいは安くしている弁護士事務所は、その分成功報酬の割合が高い傾向があります。また残業代請求の方法が、交渉なのか労働審判なのか、それとも訴訟を起こすのかによっても成功報酬は変わってきます。

2-4. 実費

実費は、弁護士が活動するにあたってかかった交通費や電話代、コピー代、印紙代などのことです。弁護士事務所によっては着手金や成功報酬とは別にかかることもあります。

2-5. 日当 ・タイムチャージ

弁護士の日当・タイムチャージがかかることもあります。相場は1万円~5万円と決して安くありません。ただし最近では、日当・タイムチャージを請求する弁護士事務所は少ないです。

2-6. その他手数料

書類作成などのための手数料がかかることもあります。着手金に含まれていることもありますし、着手金が0円でも手数料はかかる事務所もあります。

3. 弁護士に依頼する際のポイント

残業代請求を弁護士に依頼する際のポイントを見てみましょう。

3-1. 費用がいくらかかるかをしっかりと確認する

弁護士に依頼する際の第1のポイントは、成功報酬などの弁護士費用がいくらになるかをしっかりと確認することです。前述のとおり弁護士費用は事務所によって異なります。着手金がかかる事務所もあれば、着手金は0円でその分成功報酬が高い事務所もあります。
実費や日当、その他手数料などがかかる事務所、かからない事務所とさまざまですので、しっかりと確認し、あとで誤解が生じないよう注意しましょう。

3-2. 請求できる残業代を確認する

また、請求できる残業代を確認することも重要です。弁護士に依頼すると、自分が考えていたよりもはるかに多くの残業代を請求できることがあります。その場合には、たとえ弁護士費用を差し引いても、自分自身で請求するより取り戻せる金額が多くなるのが一般的です。

3-3. 計算などは全部やってくれるか確認する

残業代の計算は複雑です。計算をすべて弁護士がやってくれるかについても確認しておきましょう。自分で計算するとなると大変な労力がかかるからです。

3-4. 証拠は少しでも多く集める

残業の証拠となるタイムカードや給与明細、就業規則などは少しでも多く集めましょう。証拠が多いほど弁護士の手間が省けるため、弁護士費用が低く抑えられる可能性があるからです。
ただし、証拠が足りなくても弁護士に依頼すれば、残業代を請求することは可能です。タイムカードなどが手に入らなくても、残業指示のメモ書きやメールの送受信記録などでも証拠とできるケースがあります。

3-5. 無料相談を活用し複数の弁護士事務所を比較する

無料相談を活用し、複数の弁護士事務所を比較することも、弁護士に依頼する際の大きなポイントだといえます。複数の弁護士事務所を比較すれば、弁護士費用や取り戻せる残業代などにより選ぶことが可能です。
また、弁護士事務所はそれぞれで経営方針や雰囲気が違います。しっかりと比較すれば、自分に合った弁護士事務所を選ぶこともできるでしょう。

ただし、弁護士に依頼する場合、残業代請求の成功/不成功にかかわらず、最初に依頼するための着手金が必要な場合が多々あります。残業代請求が通るか分からない中で、弁護士に数十万円を最初に渡すのは抵抗がある方も多いかもしれません。

そんな方におすすめなのが『アテラ 残業代』です。
①『アテラ 残業代』では、弁護士の着手金を立替えてくれるので、お手元から現金を出さずに、弁護士に着手金を払って依頼することができます。
②さらに、『アテラ 残業代』を利用すると、敗訴した場合や会社からお金を回収できなかった場合には、立替えてもらった着手金を実質返済する必要がないので、リスク0で残業代請求を行うことができます。
残業代請求をするときのリスクは、最初の着手金を支払うことで敗訴したときに収支がマイナスになってしまうことですが、『アテラ 残業代』を利用することでそのリスクがなくなります。
③オプションのクイックマネーサポートを利用すれば、残業代請求の結果にかかわらず、一定の金額(最大50万円)を先に取得することも可能です。この金額も、残業代請求に負けた場合には実質返還不要なので、最終的な収支が必ずプラスになります。

着手金にお困りの方、残業代請求のリスクをゼロにしたい方は、ぜひ『アテラ 残業代』をご利用ください。

なお、着手金支払いの負担・リスクではなく、どの弁護士に頼むかでお悩みの方は、ぜひ株式会社日本リーガルネットワークが運営するWebサイト『残業代・解雇弁護士サーチ』の弁護士検索機能をご利用ください。

おすすめの記事

  1. あなたも残業時間をチェックして計算してみよう!残業時間として扱われていない業務が見つかるかも!?
  2. 未払いの残業代がいくらあるか?計算方法を給与形態別に紹介!
  3. 未払い残業代を請求する方法と請求できるケースをご紹介

一覧に戻る