労働問題の解決事例

• 1会社と交渉し、退職金支払と「会社都合退職」の合意書を交わした事例

  解雇を言い渡した会社に対し、退職条件について交渉を行った事案です。
  当初、会社は解雇を通知しましたが、後から退職勧奨であったと主張を変遷させました。依頼者が雇用契約書と就業規則の開示を求めたところ、会社がこれを拒否したため、当職にご相談がありました。
  その後、会社が雇用保険に加入していないことが判明したため、依頼者は失業給付金を受け取れない可能性がありました。
  会社と粘り強く交渉した結果、会社に雇用保険に加入してもらい、退職理由を「会社都合」とし、退職金を支払ってもらう内容の合意書を交わすことができました。

• 2内定取消しによる損害賠償を請求した事例

  コロナを理由に内定を取り消されたため、損害賠償を求めた事案です。
  依頼者は地方の会社から内定を得て、転居先の不動産まで契約したところ、就業直前に内定取消しが通知されました。
  コロナの経済的影響が問題になり始めた頃の事案で、当時、数少ない文献資料を探し、会社に対し内定取消しが不当である旨を通知しました。
  その後、会社が誠意ある対応をして下さり、裁判手続きによらず、円満に解決することができました。

• 3未払賃金等の回収事例

  遠方の会社に対し、未払の賃金や立替経費の支払を請求し回収した事案です。
  地方で就業していた方から、給与が支払われず困っていると相談を受けました。
  当方から通知を送りましたが、会社から回答はなかったため、訴訟を提起することにしました。
  未払賃金の支払を求める訴訟は、会社の所在地を管轄する裁判所に提訴しなければならないのですが、依頼者から丁寧に事情を聴取したところ、立て替えた経費の未払いがありました。 立替金の請求訴訟は、原告の居住する関東圏で行うことが可能でしたので、立替金と未払賃金の訴訟を併合して提起しました。
  裁判期日に会社が欠席したため擬制自白が成立し、勝訴判決を取得。
  
  その後、会社から支払いを拒絶する内容の連絡がありましたが、交渉を続け、未払の賃金と立替金が支払われました。

詐欺・消費者被害の解決事例

• 1金投資詐欺の事例

  弟に貸し付けたお金を返してもらいたいという相談でした。
  お話を聞くと、弟さんから、金投資をするのにお金がないからお金を貸して欲しいと言われてお金を貸し付けたようでした。
  家族間の金銭交付は、貸付（金銭消費貸借）ではなく、贈与と判断される場合が少なくないので、丁寧に、お話を伺いました。
  弟さんから説明された金投資のスキームや、関係者などを伺い、その実は詐欺であることがわかりました。
  
  裁判外で通知書を送ったところ、脅迫的な回答があり、ご相談者様と協議をして訴訟を提起することにしました。
  
  弟さんと関係者を共同被告として、訴訟を提起しました。
  当事者尋問まで行われた結果、詐欺が認定され、勝訴判決を得ることができました。

• 2SNSを利用した詐欺の事例

  お金に困り、SNSで個人融資を行っていると謳っている女性に連絡を取ったところ、言葉巧みにお金を送金させられ、約束したお金の融資を得られなかったという相談でした。
  
  相手の住所が不明でしたので、判明していた相手の銀行に弁護士会照会をし、登録されている住所を調査しました。
  送金履歴やメールのやり取りなど証拠が明らかでしたので、支払督促を申し立て、相手から異議はなく、仮執行宣言が付され、粛々と強制執行手続きを進めました。

貸金返還請求の解決事例

• 1借主が死亡し，その相続人から貸金を回収した事例

  金銭を貸した相手方が病気で亡くなり、その相続人から貸金を回収した事案です。
  借主のご子息２名が貸金債務を相続され、それぞれに法定相続分の割合で返済するよう通知書を送りました。
  回答がなかったため、保全の申立てを行うことにしました。
  相続財産である不動産を調査したところ、相続登記がされて，ご子息２人の名義となっていましたので、不動産仮差押命令を申し立てました。
  その後、各相続人から支払があり、全額を回収できました。
  訴訟になることも想定していましたが、訴訟提起前に早期に解決することができました。

• 2高額祈祷料を支払いたいと言われて貸し付けた金員の返還請求事件

  職場の知合いから執拗に宗教の勧誘を受け、祈祷を受けるよう言われ、後日，多額の祈祷料の支払を半ば強制されたという、高齢者からのご相談でした。
  
  しかし、よくお話を伺うと、途中から、勧誘者がご相談者様からお金を借りて、祈祷料を支払うという話になっており、そのような内容のメールが残っていました。
  丁寧に話を聞き、ご相談者様と加害者とのやり取りをつぶさに伺いながら、資料を拝見した結果、訴訟を提起することになりました。
  借主が居留守して訴状を受け取らなかったため、所在調査をして裁判所に報告し、訴訟手続を進めてもらいました。
  その結果、全額の返還請求を命じる判決が取得できました。

• 3長期にわたって貸し付けてきた金員について訴訟を提起して和解により解決した事例

  弟に請われてお金を貸したが返還がなく困っているという高齢者からのご相談でした。
  お話を聞いた当初は、時効により消滅している部分があるように思いましたが、よくお話を聞いていくと、ご相談の1年前に、貸金の総額を整理し、改めて返還するとの準消費貸借契約が成立していることがわかりました。
  
  弟さんに、一括返還するよう請求したところ、支払いを拒否されたので、訴訟を提起しました。
  訴訟の中で和解が成立し、弟さんから分割で支払いがありました。