2021/01/26

【弁護士監修】残業代請求の勝率はどれくらい?勝率を上げる方法も解説!

執筆者 編集部
残業代関連

「残業代請求の勝率はどれくらいだろう?」
「弁護士に依頼する以上残業代はきちんと取り戻したい」
そのように考える方も多いことと思います。

残業代請求の勝率は、しっかりと準備し、労働問題に強い弁護士に依頼することにより高くなります。この記事では、残業代請求の勝率はどれくらいなのか、および勝率を上げる方法を解説します。

【監修】鎧橋総合法律事務所 早野述久 弁護士(第一東京弁護士会)

監修者プロフィール
・株式会社日本リーガルネットワーク取締役
監修者執筆歴
・ケーススタディで学ぶ債権法改正、株主代表訴訟とD&O保険ほか

1. 残業代請求の勝率はどれくらい?

残業代請求の勝率は、しっかりと準備し、労働問題に強い弁護士に依頼した場合には非常に高くなるといえます。しかし、準備を怠り、弁護士にも依頼しなければ、残業代を取り戻すのは難しいことが多いでしょう。

準備の仕方、および戦い方の違いにより、残業代請求の勝率は高くもなれば低くもなります。

ただし、残業代請求には、2020年4月1日より前の残業については2年間、それ以降の残業については3年間の時効があります。時効を過ぎてしまった残業については、残業代を取り戻すことはできないので注意しましょう。

2. 残業代請求の勝率が高いケース

残業代請求の勝率が高いケースを見ていきましょう。

2-1. 証拠が十分揃っている

残業代請求の勝率がもっとも高くなるのは、証拠が十分揃っているケースです。「残業代がでないのはおかしい」と思ったら、その時点から証拠を集め始めるのが理想的です。

ただし、証拠が十分揃っていない場合でも、弁護士に依頼すれば残業代を取り戻せることがあります。労働問題に強い弁護士は、証拠となる書類の開示請求を会社に対して行うなど、証拠の取得方法を熟知しているからです。

2-2. 「管理職だから」との理由で残業代がでない

「管理職や店長だから」との理由で残業代がでない場合も、残業代は高い確率で回収できます。 なぜならば、会社が定義する「管理職」は、労働基準法で残業代を支払わなくて良いとされる「管理監督者」と異なるケースが多いからです。

労働基準法上の「管理監督者」は、以下のような場合には該当しません。

1. 会社全体の経営に関する決定に加わっていない
2. 自分の出勤・退勤時間を自由に決められない
3. 処遇(基本給・手当・賞与など)が一般従業員とそれほど変わらない

管理職や店長だったとしても、上の条件に当てはまる人は多いのではないでしょうか?

1つでも当てはまるものがあれば、残業代が支給されないのは違法の可能性が高いです。したがって、証拠を揃えて残業代を請求すれば、勝率は高いといえます。

2-3. 「みなし残業だから」との理由で残業代がでない

「みなし残業だから」との理由で残業代がでない場合も、残業代請求の勝率は高いです。

みなし残業とは、固定給のなかに一定時間分の残業代が含まれているものです。しかし、あらかじめ定められた一定時間を超えて残業した場合には、超過分の残業代が追加で支給されないのは違法です。

また、みなし残業制では基本給と残業代は明確に分けなければならないため、「残業代は基本給に含まれている」とだけ抽象的に言われている場合にも違法の可能性が高いといえます。

会社が以上のような、違法の可能性が高い行為をしている場合には、残業代を請求すれば回収の確率は高いでしょう。

3. 残業代請求の勝率を上げる方法

残業代請求の勝率をどのようにすれば上げられるかを見ていきましょう。

3-1. ポイントを押さえて証拠を集める

残業代の勝率を上げるためにまず重要なのは、ポイントを押さえた証拠集めです。証拠には、

・労働条件に関する証拠
・残業時間に関する証拠

の2種類があります。

労働条件に関する証拠が必要なのは、労働条件が分からなければ、残業代がどの要な場合に発生するかが分からないからです。労働条件に関する証拠としては、労働契約書(雇用契約書)や就業規則、給与明細などとなります。

残業時間に関する証拠は、タイムカードやシフト表、業務日報などが一般的です。そのほかにも、

・残業時間の計測アプリ
・パソコンのログイン・ログオフ時間
・業務メールの送受信記録
・会社の建物に入る際のセキュリティーカードの入退室履歴
・交通系ICカードの使用履歴
・手書きの出退勤時間のメモ

なども証拠として認められることがあります。

3-2. 労働問題に強い弁護士に依頼する

残業代請求の勝率を上げるために次に必要なのは、労働問題に強い弁護士に依頼することです。法律事務所にはそれぞれに専門分野があるために、残業代の請求には労働問題に強い弁護士を選ばなくてはなりません。

法律事務所のホームページを見て、

・「残業代請求に強い」との記載がある
・過去の残業代請求額の実績が記載してある

などの法律事務所を選びましょう。

労働問題に強い弁護士に依頼すれば、弁護士報酬を支払っても余りある残業代を取り戻すことが可能となります。

3-3. しっかりと準備する

しっかりとした準備も、残業代請求の勝率を上げるために大切です。準備内容は、

・残業代の概算を行う
・時効の完成猶予・更新措置を行う

などがあります。

これらの準備は、弁護士に依頼すれば、弁護士がやってくれます。

4. まとめ

残業代請求の勝率は、十分な証拠を揃え、労働問題を専門としている弁護士に依頼し、しっかりと準備をすることで高められます。特に証拠については、早い段階から自分で集めておくことが必要です。

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